車営業の面白いところPART 2

営業スキル

前回のブログでは、購入を検討されていないお客様に対するアプローチを紹介しました。今回は、その続きとして、初めて来店し、複数の車種で迷っているお客様に選んでもらうケースについて書いていきます。このパターンは、狩猟のような感覚で行います。前回の「農作物」のように長期的に待つのではなく、スピード感と駆け引きが求められます。異なるアプローチが必要となるため、瞬間的に勝負が決まる部分があります。前回ブログで紹介した面白いところとは別の要素の面白いところだと感じています。

迷っているお客様へのアプローチ

迷っているお客様に対して、私が一番重視しているのは、できるだけ早く決断を促すことです。一見すると、これは営業側の都合に見えるかもしれませんが、実は、お客様のためです。車種で迷っている時点で、既に購入する意志はあるものの、どれを選ぶかで悩んでいる状態です。このような場合、実際には大きな違いがないことが多く、お客様自身も何を優先するべきかが明確ではないことがあります。欲しい車があれば、その選択肢は自然と絞られてくるはずです。そのため、できるだけ早く決断してもらうことで、無駄に悩む時間を減らし、お客様の負担を軽減するという考え方を持っています。

私が大切にしているのは、「車の用途や性能」、そして「営業担当や会社の仕組み」、さらには「予算感」という3つのポイントです。これらの要素を一つずつ丁寧に説明し、クリアにしていくことで、クロージングに向けた準備が整っていきます。お客様が納得できるように情報を提供し、できるだけ短期間で決断をサポートすることが目標です。

即決を促す理由

車は高価な買い物であり、多くの人が慎重に検討したいと感じます。そのため、「今日は持ち帰って考えたい」と言われることも少なくありません。しかし、私にとってはここからが営業の本領を発揮する場面です。もちろん、お客様に時間を取ってもらう場合もありますが、できる限りその場で判断してもらうことを目指します。なぜなら、悩みすぎると結局、何が重要か分からなくなり、購入を先延ばしにしてしまうことが多いからです。悩むことが大切でなく、悩ませないように。人生の時間は有限なので迷っている時間を必要最小限にすることを心がけ接客します。結果、購入しないならそれはそれで正解だと思います。

ここで重要なのは、お客様の言葉をそのまま鵜呑みにしないことです。「持ち帰って考えたい」という意見を尊重しつつも、それが本当に必要なのかを見極めることが求められます。もし、迷わせてしまっている要因がこちら側にあると感じた場合、それを解消することが大切です。まずは、自社の車が購入する価値があるというポイントをしっかり伝え、その上で選んでもらうように導くことが肝心です。

負担をかけつつも納得してもらう

即決を促すアプローチは、お客様に少なからず負担をかけることになります。決断を急がせるような形に見えることもありますが、あくまで無理のない範囲で進めていきます。このプロセスでは、最終的に「自社の車に乗りたい」とお客様が感じられるようにすることがゴールです。気になるものを全て買ってから比較ができないので、何を買えば正解かわからない中、決断することになります。車、営業マン、会社など、どれでもいいから魅力に思ってもらい買ってもいいなと思ってもらうこと。

このアプローチは、前回の「農作物的なアプローチ」とは対照的です。前回のブログでは、時間をかけてゆっくりとお客様の気持ちが変わるのを待つスタイルでしたが、今回は逆に短期間で結果を出すことが求められます。経験上、お客様に持ち帰ってもらった後、良い返事が聞ける確率は低いです。ということはここで悩みが消えず、他で悩みが解消できたのか、それともここで購入する気はなくなり断りづらく「検討します」と逃げられている可能性が高いです。前回のアプローチと真逆な進め方ですが、この違いが、車の営業の面白さでもあり、状況に応じた柔軟な対応が必要になるところです。

まとめると、迷っているお客様に対するアプローチは、スピードと駆け引きが重要です。悩んでいる時間を減らし、お客様が最終的に満足できる決断をサポートすることで、双方にとって効率的な結果を得ることができるのです。このようなプロセスが、車の営業の面白さの一つだと感じています。

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